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NTTドコモ「あんしんセキュリティ 詐欺対策プラス」月額999円|フェイク画像診断は効くか機能分解

2026年5月25日、NTTドコモは「あんしんセキュリティ」シリーズに新プラン「あんしんセキュリティ スタンダードプラン 詐欺対策プラス(月額999円)」と「あんしんセキュリティ トータルプラン 詐欺対策プラス(月額1,815円)」を追加し、2026年5月27日から提供開始すると発表しました。
迷惑電話の自動拒否、AIによる詐欺チェック、ディープフェイクのフェイク画像診断という3つの新機能を売りにしており、月額999円という設定が一般ユーザー層の手の届く価格帯に踏み込んだ点で、業界的に注目される動きです。

この記事では、ドコモの新プランで何が変わるかを機能別に分解し、特に話題のフェイク画像診断が「実際にどこまで効くサービスなのか」を、攻撃者視点と防御側の現実的期待値の両面で評価します。
申込前に「自分にとってこの月額は意味があるか」を判断するための整理として読んでください。

NTTドコモ「あんしんセキュリティ 詐欺対策プラス」月額999円|フェイク画像診断は効くか機能分解 - 解説

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新プランで追加された3機能の全体像

新プランで追加された機能は以下の3点です(出典: NTTドコモ プレスリリース)。

機能 提供元 概要
迷惑電話の自動拒否 トビラシステムズのデータベース活用 Androidは発信・着信両方の自動拒否、iOSは着信のみ対応
詐欺チェック(AI解析) F-Secure チャットや疑わしいサイトのスクショをAIが解析し、9種類の詐欺手口を判定(ロマンス詐欺・投資詐欺等)
フェイク画像診断 F-Secure アップロードした画像内の人物にディープフェイクの可能性があるかをAIが解析し、3段階で判定

対応OSはAndroid 10以降、iOS 17以降、iPadOS 17以降で、提供開始は2026年5月27日です。
同日付で既存の「トータルプラン」は新規申込が停止される(既契約者は継続利用可能)と発表されており、ドコモのセキュリティサービスは詐欺対策プラスを軸とした構成へシフトする方向が明確です。

プラン構成と価格の読み方

あんしんセキュリティの料金体系は今回の改定で次のように整理されました。

無料プラン: 基本的なセキュリティ機能のみ
スタンダードセキュリティ: 従来のスタンダードプラン
スタンダードプラン 詐欺対策プラス: 月額999円(新規受付中)
トータルプラン 詐欺対策プラス: 月額1,815円(新規受付中)
トータルプラン: 既存契約者のみ継続、2026年5月27日で新規停止

月額999円のスタンダードプラン詐欺対策プラスは、月1,000円弱で「迷惑電話自動拒否+詐欺チェック+フェイク画像診断」をワンセットで提供する構成です。
他社の同等機能を個別に契約した場合の合計と比べて、ワンストップで揃う利便性は確かにメリットですが、機能ごとの実効性を見極めないまま全部契約するのは賢明とは言えません。本記事の以降のセクションで、機能別の現実的な期待値を整理していきます。

機能1:迷惑電話の自動拒否の評価

迷惑電話の自動拒否は、トビラシステムズが運用する迷惑電話データベースに基づいた仕組みです。
トビラシステムズはこの分野で国内最大級のDBを持つ企業で、警察・通信事業者・端末メーカーへの提供実績が長く、データの信頼性は業界内では一定の評価を受けています。

機能としての効き方は素直で、データベースに「迷惑電話」として登録された番号からの着信を端末側で自動的に拒否・警告表示する仕組みです。
特殊詐欺の電話の多くは番号を変えながら掛けてくるため、データベースに反映されるまでのタイムラグでは取りこぼしが発生しますが、それでも「掛けてくる番号の多くが既知の迷惑番号」というのが日本の特殊詐欺の現実であり、自動拒否の効果は実態として高いと言えます。

注意点として、Androidは発信・着信両方をカバーするのに対し、iOSは着信のみという機能差があります(出典: NTTドコモ プレスリリース)。
iOSの場合、発信側で「家族が騙されかけて知らない番号にコールバックしようとしている」状況には介入できないため、対象家族の利用環境を踏まえて契約を判断する必要があります。

機能2:AIによる詐欺チェック(9種類判定)の評価

F-Secure提供の詐欺チェック機能は、SNSのチャット画面やメールのスクリーンショットをアップロードすると、AIがテキストを解析して「9種類の詐欺類型のどれに該当するか」を判定するサービスです(出典: NTTドコモ / マイナビ)。
具体的にどの9種類かはプレスリリース時点では網羅的に公表されていませんが、ロマンス詐欺・投資詐欺・なりすまし詐欺などが含まれることがアナウンスされています。

このタイプのサービスの効き方を冷静に評価すると、次のような特性があります。

テンプレ的詐欺メッセージへの効果は高い: ロマンス詐欺や投資詐欺の文面は世界共通でパターン化されているため、AI判定が機能しやすい
新手の詐欺・標的型には弱い: AIが学習していないパターンには反応が遅れる
判定の信頼性は人間側の最終確認とセット: AIが「詐欺っぽい」と返したら鵜呑みにせず、家族・職場・公式窓口にも確認する習慣を併用すべき
スクショを取って解析にかけるという手間が抑止に働く: 「ちょっと変だな」と思った段階で立ち止まる行動様式そのものに価値がある

AI判定そのものよりも、「判定にかけるという行動」が立ち止まりを促す効果が、実は最大の利益と考えるのが現実的です。
これは詐欺対策の本質と一致していて、「焦らせる相手は必ず疑う」という原則を、ツールを使ったルーティンに落とし込む補助線として機能します。

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フェイクニュースを科学する: 拡散するデマ、陰謀論、プロパガンダのしくみ(笹原和俊 著/DOJIN文庫)

フェイクニュース・デマの拡散構造を科学的に解説した一冊。ドコモの新サービスを使う前段として、「なぜ自分が騙されるのか」を理解しておくと、ツールの活用効果が一段上がります。

機能3:フェイク画像診断(ディープフェイク判定)の評価

新プランで最も話題性が高い機能が、F-Secureが提供するディープフェイク画像のフェイク判定です。
ユーザーがアップロードした画像内の人物について、AIが顔のディープフェイク可能性を解析し、結果を3段階で表示する仕組みになっています(出典: NTTドコモ / マイナビ)。

使い道としてプレスリリースが想定しているのは、SNSでのなりすまし被害防止です。
「フォロー申請が来たアカウントの自撮りが本物か」「マッチングアプリで送られてきた写真が偽造でないか」を、契約者が自分で確認する用途です。

この機能の現実的な効き方は、攻撃者と防御側の技術競争という観点で評価する必要があります。

低品質なディープフェイクには有効: 量産型の合成顔は検知精度が高い傾向
最新世代の高品質ディープフェイクには判定が難しい: 生成モデルの進化速度が判定モデルを上回る期間が存在する
3段階表示の意味: 「白/グレー/黒」の3段階で、グレーゾーンが必ず発生する(決定的に断定できない領域)
顔以外の要素を見るのは人間の仕事: 背景・服装・小物・文脈での違和感は、AIより人間のほうが気づきやすい場面が多い

「フェイク画像診断があるから安全」と過信せず、「AIによる補助線として使い、最終判断は人間が下す」と位置付けるのが、最も現実的な活用法です。
ロマンス詐欺やビジネスメール詐欺(BEC)の文脈では、画像の真偽だけでなく「相手が会話の中で何を求めてくるか(金銭・暗号通貨・身分証)」のほうが判定材料として強いことを、家族・職場で共有しておくべきです。

誰に向いていて、誰には不要か

向いている人

高齢の家族をドコモ回線で契約している人: 迷惑電話自動拒否は高齢者層の特殊詐欺対策として極めて有効
SNSの個別メッセージで知らない相手と連絡を取る機会が多い人: ロマンス詐欺・投資詐欺のリスクが高い層では詐欺チェックが立ち止まり機構として機能
マッチングアプリ等で顔写真の真偽が気になる人: フェイク画像診断の利用シーンが明確
セキュリティリテラシーに不安があり、月1,000円弱で何かしらの安心材料を持ちたい人: パッケージ化の意義が大きい

不要な可能性が高い人

既にOSやブラウザのセキュリティ機能を最大限活用している中級者: ある程度自前で判断できる層には機能の重複が大きい
キャリア決済を使わず、SNSの個別メッセージに知らない相手から接触が来ない使い方の人: 詐欺チェックの利用機会が乏しい
固定電話が中心の世帯: スマホの迷惑電話自動拒否の恩恵が薄い
すでに別社の総合セキュリティサービスに加入している人: 機能重複が大きく、解約・乗り換え判断が必要

判断の鍵は「同居家族のうち1人でも、特殊詐欺・ロマンス詐欺・なりすまし被害のリスクが高い人がいるか」です。
本人だけでなく、世帯内の最弱リンクを守る用途で考えると、月999円というのは「家族保険」に近い位置づけで評価しやすくなります。

ドコモユーザー以外の選択肢との比較

本サービスはドコモ回線契約者向けですが、他キャリア・他社の同等サービスとの相対評価も知っておくと、判断の精度が上がります。

auのセキュリティパック: auも同様のセキュリティオプションを提供しており、競合関係
ソフトバンクの基本パック: 同じく一定のセキュリティ機能をパッケージ化
単体のディープフェイク検出ツール: McAfee・Norton等の総合セキュリティスイートにも同種機能が追加されつつある
無料ツール: ブラウザのフィッシング警告・OSのセキュリティ機能だけで一定の防御は可能

本サービスの最大の競合は他キャリアの同種サービスというより、「無料で達成できる範囲をどこまで使い切れているか」です。
迷惑電話拒否はAndroid標準機能でも一定の効果がありますし、フィッシング警告はChrome/Safariに標準搭載されています。これらを使いこなせている世帯であれば、月999円の上乗せ価値は限定的かもしれません。

セキュリティ業界視点:「個人向けプラスαサービス」の意味

本サービスを業界視点で読むと、「キャリアが提供する個人向けセキュリティのパッケージ化が、サブスク型の新たな収益柱として確立してきた」流れの一環として位置付けられます。
セキュリティを「最後はユーザー本人のリテラシーに任せる」ではなく、「キャリアがツールでサポートする」モデルへの移行は、業界として歓迎すべき方向性です。

同時に注意すべきは、「キャリアが提供するからといって完璧なわけではない」という当然の事実です。
本サービスはあくまで「対策の補助線」であり、本質的な防御は引き続き「焦らせる相手は疑う」「金銭・個人情報の要求は必ず公式窓口で再確認する」「家族・職場と相談する」という人間側の習慣にあります。

SOC・情シス側にとっても、社員・社員家族がこうした個人向けサービスを使うことで「家庭側のセキュリティリテラシー底上げ」が進めば、業務端末への二次侵入リスク低減につながります。
組織のセキュリティ教育で個人向けサービスを情報提供することは、組織防御の延長線として有効です。

申込前に確認しておくべき4つのこと

もしこの記事を読んで「契約してみよう」と感じた方は、申込前に次の4点を確認してください。

家族の利用端末がAndroid 10以降 / iOS 17以降を満たしているか: 古い端末では機能制約あり
既存のセキュリティアプリ・キャリアサービスとの重複の有無: 二重契約は無駄
キャンペーン期間内に申し込めるか: 2026年9月30日までのdポイント抽選キャンペーン中
家族の中で「誰が、どの機能を、どんな場面で使うか」が説明できるか: 説明できないなら、その機能は使われない

4番目が実は最重要です。家族の高齢メンバーに「フェイク画像診断を使ってね」と渡しても、使い方がわからなければ機能しません。アプリの操作方法を一緒に練習する時間を取れる前提で契約しないと、月額999円が「保険的気休め」で終わってしまいます。

関連する家庭・組織のセキュリティ強化

本サービスの利用に加えて、家庭・組織で同時に取り組むべき周辺施策があります。

家族・職場での合言葉ルール: 「お金が絡む電話・メッセージは必ず合言葉で本人確認」を平時に決めておく
緊急時の連絡先メモ: 警察相談ダイヤル(#9110)、消費生活センター(188)、各社カスタマーサポートを冷蔵庫やスマホメモに記載
送金前の24時間ルール: 急かされた送金は24時間待つ家族間ルールを設定
SNSの公開範囲設定の見直し: なりすまし被害の発端は公開された顔写真・プロフィールから

ITやセキュリティを「サービスに丸投げ」せず、家族の習慣として根付かせる地味な取り組みが、結局のところ最大の防御です。
クラウド・SaaSの認証設計の基礎については姉妹サイトCloudMaster.JP、Linuxサーバ運用の基礎は姉妹サイトLinuxMaster.JPも参考にしてください。

よくある質問(FAQ)

Q1. ドコモ以外のキャリアでも使えますか?
A. 本サービスはドコモ回線契約者向けです。他キャリアでは利用できません。他社にも類似サービスがあるので、各社の公式情報を確認してください。

Q2. 月額999円のスタンダードプラスと、1,815円のトータルプラスの違いは何ですか?
A. トータルプラスは従来のトータルプラン機能(マルウェア対策・盗難紛失対策等)に詐欺対策プラス機能を加えた上位プランです。基本機能までフルカバーしたい場合はトータルプラス、詐欺対策中心でいいならスタンダードプラスが適切です。

Q3. iOSで発信側の自動拒否が使えないのは、いつ改善されますか?
A. プレスリリース時点ではOS仕様による制約のため未定です。iOSの仕様に依存するため、対応時期は予測しづらい状況です。

Q4. フェイク画像診断は100%判定できますか?
A. 100%判定は不可能と理解してください。診断結果は3段階のうち1つで、グレーゾーンが必ず存在します。AI判定は補助線として使い、最終判断は人間が下すべきです。

Q5. すでに他のセキュリティアプリを入れています。重複しますか?
A. 機能によっては重複します。マルウェア対策・フィッシング警告などは他アプリでカバーできる場合があるため、本サービスは「迷惑電話自動拒否」「詐欺チェック」「フェイク画像診断」の3機能に絞ったメリットを評価してください。

Q6. 高齢の親に契約させたいのですが、操作は難しくないですか?
A. 機能の中には「アップロードする」「スクショを取って投入する」操作が含まれるため、高齢者本人だけで使いこなすには家族のサポートが望ましいです。導入時に1~2時間、操作練習に付き合うことを前提に契約してください。

Q7. 法人契約でも使えますか?業務スマホへの導入は可能ですか?
A. 法人契約での申込可否はドコモ法人窓口に確認が必要です。一般に、業務スマホには法人向けの統合管理(MDM)製品の併用が推奨されます。

NTTドコモ「あんしんセキュリティ 詐欺対策プラス」月額999円|フェイク画像診断は効くか機能分解 - まとめ

本記事のまとめ

NTTドコモが2026年5月27日に提供開始する「あんしんセキュリティ スタンダードプラン詐欺対策プラス(月額999円)」は、迷惑電話自動拒否・AI詐欺チェック・フェイク画像診断の3機能をワンストップでパッケージ化した個人向けセキュリティサービスです。
迷惑電話自動拒否はトビラシステムズのDBに支えられて実効性が高く、詐欺チェック・フェイク画像診断はF-Secureが提供する補助線として位置付けるのが現実的です。

判断の鍵は「同居家族の最弱リンクをカバーする用途として、月999円が割に合うか」です。本サービスは「対策の補助線」であり、本質的な防御は「焦らせる相手は疑う」「お金が絡む話は公式窓口で再確認する」という人間側の習慣にあります。
ツールに丸投げせず、家族・職場の習慣と組み合わせて使ったときに、本サービスの月額999円は意味のある投資になります。

セキュリティ業界の視点では、本件は「キャリア提供の個人向けセキュリティパッケージ化」の流れの一環であり、組織のSOC・情シスにとっても社員家族のリテラシー底上げを促す材料として活用余地があります。
家族・職場と協調した防御設計の中で、本サービスを「使い倒す」のか「見送る」のかを、自分の言葉で判断できる状態を目指してください。

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